塗料を選ぶ際のポイントになるのは、耐候性と予算の兼ね合いです。そのバランスを見極めてから、選ぶようにしましょう。
10年単位の長期スパンで考えると、割高に思えた塗料を使った方が、総合的に安くなることが多いです。今は、ラジカル系の塗料が主流ですが、選択が難しい時は、まずは業者と相談することが、ベストチョイスになると思います。
第一の基準は性能と予算
新築・塗り替えにかかわらず、外壁向けの塗料は、実に種類が多く、専門家でない一般の方には容易には区別がつきません。
また、下地の素材や立地条件によって使える塗料は変わってきます。そのため基本的には、塗装業者が現場を見て判断し、どの塗料が適しているのか提案してくれます。しかし、施主様サイドが塗料について多少の知識を持っていることは有益です。塗装業者に全てお任せですと、悪徳業者を見極められなかったり、長持ちしない塗料を高額な金額で使われたり、逆にオーバースペックの塗料で予算を無視したりといったトラブルに見舞われかねません。
塗料のスペックで一番の要となるのは、耐候性・耐久性です。これが優れているほど長持ちします。
一方で、長持ちして高機能の塗料ほど価格は高くつきます。そのために予算との兼ね合いが大事になってきます。自宅の耐用年数がそろそろで「もう遠くないうちに建て替えをしたい」と思っているのに、100万以上出して、高額な塗装をするのは得策とは言えません。
予算の限度内で、どの程度の耐候年数を求めているのか、どの程度まで機能性を求めるのか、これらの点を業者と納得いくまで話し合いましょう。
初期投資だけでなく、ライフサイクルコストも重要
当然、安い価格の塗料であれば、最初に支払うお金は少なくて済みます。しかし、安い塗料だと耐久年数は少ないために、次の塗る替え時期が早くなってしまいます。そのために、10年単位というスパンで見れば、割安感は薄れてしまいます。だからといって、耐候性・耐久性の観点から、高額な塗料を使えば必ずしも20~30年塗り替えを行わなくてよいとは限りません。施主様のお住いの環境などから、どの塗料が良いのか、業者とよくご相談をしてから決めるようにして下さい。